読書日記その74 「怒らない経営」

「怒らない経営」 江見朗 著
宅配寿司の最大手「銀のさら」の江見社長の著書。
江見社長は日本の厳しい縦社会で寿司を修行されたのでは
なく、アメリカに渡って寿司を覚えた方なので非常に合
理的な考えを持っていて、職人の世界で修行をしたボクに
とっては、とても勉強になる本でした。
この本では一貫して「怒り」は悪であり、損なことであると
説き続けてます。
ボクも経営者である以上は「怒り」は無駄なエネルギーを
使ってしまうため損だとわかっているのですが、ついつい
スタッフのミスなどに怒ってしまうので、自分の戒めのため
に読みました。
「怒る」ことに正義はない。合理性はひとつもない。
「怒る」ことはいけないこと、損をすること、弱い自分をごまか
してること。
「怒る」と「叱る」は一緒。自分の感情とは関係なく相手の
ために叱っている人などいない。
「怒る」は弱さの表れ。人として未熟だから自分の内側にある
感情を相手のせいにして相手にそのままぶつける。自分で自分
の感情をコントロールできないから目の前にいる相手に吐き出
してしまう。
内に秘めた怒りは時として大きな力になる。しかし外に向けた
怒りは害毒でしかない。
①怒っている時その人は不幸になる
②怒られている相手はその時もっと不幸になる
③怒っていると最後に喧嘩になる
④もっと怒っていると最後の最後に戦争になる
⑤怒ると仕事の合理性が壊れる
⑥怒ると会社の業績が落ちる
⑦怒ると社員が貧乏になる
⑧怒ると家庭が崩壊する
⑨怒ると人類が不幸になる
⑩怒らなくても問題は絶対解決できる
⑪怒るとは強さではなく弱さである
失敗や挫折の原因を自分以外に求めているかぎり、自分に幸せ
はやってこない。
「怒る」ということは相手を不幸にすること。それは結局お客
様に不幸な瞬間をもたらすことにもつながる。
「怒らず、恐れず、悲しまず。正直、親切、笑顔で。毎日を感
謝しながら颯爽と生きる」ということを実践することによって
幸せになる確率は高まっていく。