映画日記その112 「マレフィセント」

「マレフィセント」
ディズニーアニメ『眠れる森の美女』ではオーロラ姫に呪いをかけた悪役だった邪悪な妖精マレフィセントを主人公とするダークファンタジー。
ディズニーファンからすると冒涜だと言われるくらい「眠れる森の美女」とは別物になってるようです。
しかしボクは「眠れる森の美女」をよく知らないのでこれはこれという感じで普通に受け入れて観ました。
映画としてはお金のかかったきれいな映像で大層なものでしたが、ボク自身があまりこういう映画が好きでないせいか正直「あー金かかってんなー」くらいにしか思いませんでした......スミマセン、まったくの個人的意見で......

しかし面白いと思った事が一点、
冒頭では主役のマレフィセントは悪、ステファンは善です。
しかし話が進むにつれなんか善悪が入り乱れてきて、そしてオーロラ姫の心情がマレフィセントにあることでマレフィセントが善、ステファンが悪になってしまう。
つまり善悪が逆転すること。
客観的にみればマレフィセントは悪の妖精であるのは変わらないのですが、オーロラ姫からみるとマレフィセントは善になるので映画の流れもマレフィセントが善になってくるのです。
意味がわからないようであれば、映画を観るとボクの言いたいことがわかると思います.....たぶん

人の善悪なんて視点によって善にもなるし悪にもなるということです。
そして世の出来事なんて現代の常識や法律によって善悪が裁かれるだけで、実は同じ出来事でも視点や立場によって善悪はいくらでも変わるということです。
例えば西郷隆盛という人物なんて史観の違いによって善の英雄にもなりますし悪の根源にもなりますし...
まあそんなところが面白かったのですが、
しかし結論を言うともっともっと人物を掘り下げるべきで、
これでは映像ばかりスゴくて中身が薄~いハリウッド映画と一緒と感じました。
ちょっと辛口でしたかな.......スミマセン
