読書日記その231 「希望のつくり方」

「希望のつくり方」 玄田有史 著
希望を社会科学として分析し定義する「希望学」を研究をしている玄田有史氏の著書。
著書の中では希望と夢の違いを定義してます。
しかし著者には申し訳ないのですが「希望」を「夢」と置き換えるととても楽しく面白く読めます。
「夢のつくり方」なんて...なんか素敵だと思いませんか?
後半はちょっと哲学的だったり論理的だったりしてややこしくなるのですが、
しかしボク自身が夢について小学校などで子供たちにお話する機会がたまにあるのでとても勉強になります。
夢や希望に対して努力すればやりがいに変わります。
自分で決めた努力であれば、もし仮に希望どおりにいかなかったとしても、その経験から学ぶことで新しい夢や希望が生まれます。
大事なのは希望が失望に変わっても、その経験を踏まえてまた次の夢や希望へと柔軟に修正させていける心を持つこと。
そしてボクは子供たちにその事を伝えることだと思いました。
ニートやひきこもりの子たちが苦しい状態になって以来、家族や周りの人達に言われたことがない言葉、「大丈夫」
やり続けるべき何かを見つけて目標が実現しそうな人には「頑張れ」は励まし。
しかしこれから先何をすればいいかが分からない人に「頑張れ」はかえってストレス。
希望の多くは失望に変わる。しかし希望の修正を重ねる事で、やりがいに出会える。
無駄も必要。無駄に対して否定的になり過ぎると、希望との思いがけない出会いもなくなる。