
昨日たまたま見たフェイスブックで牛乳論争が起きてました。
牛乳は体に良いか悪いか。
(っていうか良いか悪いかではなく牛乳は悪い!牛乳は猛毒!となってましたが....)
どうも牛乳は体に悪いという講演が行われたのがそもそもの始まりのようです。
ボクは率直にまだそんなことをネタにして講演をやる人がいるのかと思いました。
5,6年前に新谷弘実氏の著書「病気にならない生き方」がベストセラーになったのを機に一気に繰り広げられた牛乳論争。
酪農協会は牛乳有害説を主張する新谷氏に公開質問状を送るなどしてヒートアップしていきましたが、結局新谷氏が今ひとつ科学的根拠を示せずになんかうやむやになっていつの間にか終わりました。
これは結論がでるはずがない論争なのです。
牛乳に異を唱える研究者はほぼ全員、牛乳に含まれてる複数の成分・栄養素の中から一部を引っ張り出して体に悪いと言います。
研究者の言う成分が体に悪いというのはそうかもしれませんが
(カゼインは消化が悪い、タンパク質は骨粗しょう症の原因、インスリン様成長因子1は乳がんの原因などなど)
しかし一つの食品の一部の成分を引っ張り出して体に悪いと言っても説得力がありません。
因みに牛乳の成分はタンパク質、脂質、カルシウム、リン、ナトリウム、カリウム、亜鉛、ビタミンA,D,E,K,B1,B2,B12,パントテン酸などなど他にも多数の成分が含まれてます。
さらに人間は他にも食事を摂りますので、牛乳の成分自体の影響がどれほどなのか....
1日3食全て牛乳、それを毎日ならそれは何かしら異常がでるかもしれませんが.....
そして研究者は牛乳ではなく豆乳をすすめたりします。
しかし論争はそれで終わりではありません。
栄養価の高いと言われる大豆ですら研究者は体に悪いと言います。
大豆に含まれるマンガンはパーキンソン病の原因とか、フィチン酸塩、酵素阻害物質、ゴイトロゲンがアレルギー、心臓病、ガン、栄養失調、性欲減退に繋がるとか......
皆さんご存知かどうか、
大豆って世界の5大健康食品に選ばれてます。
大豆の主な成分はタンパク質、脂質、炭水化物、食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンE、ビタミンB1、葉酸などなど。
特に大豆タンパク質がとても良質のようですね。
研究者はそんな大豆でも一部の成分を引っ張り出して体に悪いと主張します。
肉、魚、野菜、果物....もう挙げたらキリがありません。
特に肉は牛乳同様に論争が激しいようです。
結局、一つの食品の一部の悪い点をいちいち挙げてたら食べるものがなくなりますヨ。
はっきり言って牛乳より体に悪い添加物や保存料がたくさん入っている飲み物なんてコンビニに山ほど売られていて、しかも皆さんそんな飲み物をガブガブ飲んでますし....
(アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、安息香酸ナトリウムなどなど)
食べ物には全てに一長一短があるわけで、だからバランスよく摂取しましょうというわけですから。
牛乳を飲む飲まないは個人の自由ですので、どちらでもいいのですが、ボクが感じる一番危険なことは
テレビや雑誌、セミナーで言ってたからという理由でそのまま鵜呑みにすることです。
まずは疑う目を持って自分で調べるなり考えないといけません。
でないと簡単に人に騙されますヨ
「牛乳は体に悪いのです」
「え!そうなの!じゃあもう牛乳飲みません!」
っていう人はちょっと人に騙されやすいタイプかもしれません。
あと、気をつけなければならないのは、統計を分析する研究者や専門家は
「一般的に〇〇な傾向がある」
と言うべきところを、
「絶対に〇〇である」
かのように表現してしまうことが多分にあります。
自分の主張を多少強引でもはっきり言い切った方が周りからも良い目で見られますし、視聴者や受講者の受けもいいですから。
そもそもこんな牛乳論争なんて世界の諸外国の諸事情からしたら小さいことで、まあ幸せというか平和なことですよ。
世界では餓死が年間1500万人。4秒に1人が餓死で死にます。
世界の死因1位の虚血性心疾患が730万人ですから倍です。
牛乳は体に悪いから飲まないなんて言ってる日本人が居れば、今この瞬間に世界のどこかで餓死で亡くなる人もいるわけです。
牛乳の一部の成分を引っ張り出して猛毒だ何だと言って喚くとても健康的な日本人と、とてつもない栄養失調で今日にも死ぬかもしれない状況に置かれてる貧困国の人々....
.........
スミマセン....ちょっと話がそれましたが、
まあボクからしたらこういった講演会の先生をする人は牛乳が体に悪いと言ってそれなりのデータを揃えればインパクトがあって、本は売れるし講演会は引っ張りだこになるし稼げるなと、そんなところだと感じます。
っていうか牛乳論争なんて5、6年前で終わったと思ってたのですが、まだまだそれをネタにして講演する研究者がいるんですね。
牛乳は好き嫌いや体質に合う合わない、アレルギーなどがあります。
なので昔の「牛乳を飲みなさい」一辺倒もどうかと思いますが、
このような「牛乳は体に悪い」一辺倒もそれと同類で、いささか強引乱暴でどうかと思います。
飲む飲まないは個人の自由です。
そしてやはりバランスの取れた食事を心掛けるのが一番です。
牛乳も含めて。。。