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読書日記その449  「史伝 西郷隆盛」

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読書日記その449
「史伝 西郷隆盛」

すごい久しぶりに一冊読了!

西郷隆盛の魅力は
倒幕そして明治維新を成し遂げた立役者というだけではありません。

人生の浮き沈みが激しく何度も失脚しながら
しかし必ず復活し歴史の表舞台へ這い上がってくるしぶとさとたくましさ、

そして常に人としての正しさを考える人格者でありながら、どこか精神的な弱さのようなものが垣間見れるというところが個人的に好きな点です。

本書は西郷の生い立ちから月照との入水事件まで、
つまり若き日の西郷の人間形成が著者である海音寺氏の史観で綴られてます。

海音寺氏はこの月照との入水そして奇跡的に生き延び奄美大島へ流されるという最初の失脚こそが西郷の人生を決定したと述べてます。

西郷は入水事件で自分の意志と反し生き返りました。
これを西郷は天意と考え、
この先自分はこの天意に従って天の命ずる仕事に命を捧げるべきだと考えます。

有名な言葉「敬天愛人」の敬天(天を敬う)はこの時に西郷の心に根付いたと海音寺氏は述べてます。

さらに西郷の師である島津斉彬の挙兵上洛計画と遺志は西郷に脈々と受け継がれ、
後の鳥羽伏見の戦い、そして西南戦争の下地となります。

西郷が異常なまでに倒幕運動、征韓論、西南戦争に固執していったのには、
師である島津斉彬の構想と遺志がかなりの部分で影響していたのが解ります。

また、
西欧の国々の多くは17世紀には封建時代を脱し統一国家の時代となります。
そして18世紀から19世紀にかけての産業革命によってさらに国家の統一が強固になります。

このような世界情勢の中での日本の明治維新は
単に尊皇思想から起こったものではなく
「維新運動の本質は国家統一運動であった」とあります。

この時期の西郷が起こした運動や戦争は尊皇攘夷運動というより、国家の形成そして国家統一の運動であったと言えます。

欧米諸国の脅威にさらされながら
その中で弱体化した幕府を倒し新しい国家として統一された強い国に早急に生まれ変わらなければならなかった日本。

もしこれに失敗すれば欧米諸国の帝国主義競争に飲み込まれるやもしれないという本当に大変な時代に
この西郷隆盛という人物はその先頭に立って懸命に戦いそして生きた大人物だと言えます。



歴史って実に面白い!



「人を動かす」

2ヶ月間ずっと求人を出して、やっと!
やっと一人採用になりました(^^)

10年くらい前は求人を出せば選べるくらい応募があったのですが、
そんな話しはもう今や昔…


これからは応募者一人ひとり、スタッフ一人ひとりを今まで以上に大切にしていかなければならないと痛感します。

(人手なんて困らないよ~っていう人気店もあるでしょうけどネ(^^))



特に我々業界は修行と称して従業員をないがしろにしたり、
お客様第一主義や度の越えたホスピタリティが従業員の長時間労働を生んだりする傾向があります。

(もちろん巧くやられてるお店もありますけどネ(^^))




「苦しいことも耐えて夢に向かって頑張れば、必ず自分の糧となって人生豊かになる」

間違いではありません。

しかしこれは我々20世紀に働いてきた人間の価値観だと思うんです。



じゃあ21世紀の労働って何か?

「仕事はもちろん大切だがそれだけでなく、仕事以外の時間をより有効に費やすことも大切だ。
それは家族との時間であったり、友人知人と過ごす時間であったり、自分の趣味の時間であったり…
それは人それぞれであるが、
そのような時間を大切にしながらそしてさらに仕事に熱中する時間も大切にすることが人生を豊かにする」



甘い!と言う方もおられると思います。
しかしこの業界の苦労はちょっと度が過ぎてるケースが多々あるように思うんですネ…( ̄▽ ̄;)

そしてこの価値観を実現するにはやはり
「残業ゼロ」「労基法に基づく労働」
さらに職場の環境作り、従業員の定着…

そして何よりも
経営者である私自身の意識を変えなければなりません!



で、手に取ったのが本書(^^)

「人を動かす」

再読です♪








ちょっと前振りが長かったでしょうか…



5年位前に読んだ時は、いい本だなぁ…くらいでしたが、

人で苦しみ、
人で悩み、
人で失敗して、
そして今また再読してみると
本当に素晴らしい本だと改めて思います。

自分自身の足りないものがたくさん記されてあってまるで聖書のようです(笑)

(て、聖書読んだことありませんが…

「残業ゼロ」「労基法に基づく労働」を実現させて
「バースデーケーキ配達便」を成功させるには
とにかく人の力が必須です。




ということで、
人の上に立つ資質のない器のちっちゃな私は、
これから月一回本書を読んでもう少し自分自身を磨かなければ…と思いました…ハハハ( ̄▽ ̄;)





……





あとそうそう…





人手不足を嘆くより、
もっと人が集まる魅力的なお店になるように考えよう!


これ大事(^^)




読書日記その392 「神々の山嶺 上」


読書日記その392 「神々の山嶺 上」



映画を観た時に、これは小説の方が面白いのではと思い読みました(^^)

孤高の天才羽生丈二。彼のような尋常でない凄まじい生き方を表現するにはやはり小説だろう。

劣等感から生まれるストイシズム。
誰も登山の対象に考えた事のない危険すぎる難所、通称「鬼スラ」を極めようとする羽生。



「誰もやらないようなことをやらなければだめなんだ」

「いくつかの条件さえ合えば絶対に鬼スラは不可能じゃない」



そんな羽生に魅せられるカメラマン深道。

「どうせ生きてゆく。
死ぬまでのその生きてゆく時間は何かで埋めなければならない。
どうせその時間を埋めるのなら、

″たどり着けないかもしれない納得″

″何だかはわからないがあるかもしれない答え″

″踏めないかもしれない頂に向かって足を踏み出してゆくこと″

そのようなもので埋めるのが自分のやり方だろう。」



映画では描ききれてない羽生と深町の人物の深み、そして岸涼子、瀬川加代子との関係。そして長谷常雄。

これは面白い!さあ下巻へ♪







久しぶりに更新(苦笑)



幕末がとてつもなく面白い!
「竜馬がゆく」
「翔ぶが如く」
「峠」
「燃えよ剣」
「新選組血風録」
「徳川慶喜」
「酔って候う」

司馬史観での土佐、薩摩、越後、新選組、徳川幕府と、様々な視点からの幕末を読んできて…
そして最後の〆は長州!


歴史って実に面白い!



読書日記その321 「逆境力のコツ」



    「逆境力のコツ」

本書を読んだのは実はもう一ヶ月前で、
さあこれから「バースデーケーキ配達便!」を本格的に事業として始めようとする直前に読みました。


その時は様々な不安があって本書を購入して読んだのですが、
時が経って落ち着いた今思うには、購入して読むほどではなかったかな…と。

自己啓発本というのはそんなものですネ(^^)

やっぱり歴史本や歴史小説の方が身になるのかなぁ。

あとノンフィクションや良質の小説もネ(^^)



スミマセン......まったく個人的な観点の書評で.......汗


読書日記その320  「失敗の本質」



     「失敗の本質」  

多くの経営者に読まれてる名著(^^)

大東亜戦争(本書ではこの呼称を用いている)における日本軍の失敗を分析しまとめたものです。

これが思った以上に細かく分析されていて面白い!!(^^)

そしてそれが何故、経営者に多く読まれるかというと、
本書は戦争の敗因研究ではなく組織のあり方を研究したもので、現代の会社経営にも大いに通じるものがあるからです。

論理的思考より精神論。
曖昧な伝達。
場の空気の集団的同調。
敵に対する過小評価。
環境変化の拒絶。
技術力の錬磨、職人的思考の固執による自己革新能力の欠如。
などなど…

特に我々のような職人的な手作りの業界は
「技術力の錬磨、職人的思考の固執による自己革新能力の欠如」
によって、人の問題が多く発生します。

技術力を高めるのは大事です。

しかし
「昔は~」「俺の時代は~」「今の若者は~」
と言って過剰な技術力の錬磨を強制することは、過剰な長時間労働をひきおこしそして過剰な離職率にも繋がります。

やはり今の時代は昔と違うので、そのような事を強制するよりも
「頑張らなくとも(笑)上手くまわる仕組み」
を作ることが大事なのではと感じます。
(職人的思考とはかけ離れてますが....笑)



それから本書を読むに当たって大東亜戦争の戦史を知ってて読んだ方が理解が深まるでしょう。

真珠湾攻撃、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテなど、本書でも一連の流れに触れてますがあまりに細かく記されてるため、予備知識がないとちょっと難しいかもしれません。

しかしある程度知ってる上で本書を読むと、非常によく分析されてあるのに気づき深く考えさせられます。

米国も多くの失敗をしてます。

なのに何故日本は組織として機能せず大敗したのか…



組織という観点から多くの教訓を洗いだした本書の内容は、言わば反面教師として今の経営に活かしていかなければと思いました。

因みに何年か前に「超入門 失敗の本質」という本書をもっと簡単にまとめた本が出版されましたが、
予備知識として読むにはいいですがあまりに内容が浅すぎて身にならないように感じます。

やはり出来れば本書を熟読して理解を深めた方がずっと身になると思いました(^^)



読書日記その319  「壬生義士伝 下」



     「壬生義士伝 下」 浅田次郎 著

新選組隊士、吉村貫一郎の義に生きた生涯を描いた物語。

上巻は正直ちょっとだるくて最後まで読めるか心配でした。


しかし下巻になって初めてこの作品の素晴らしさを感じることが出来ます。

特に貫一郎が腹を切ろうとしながら覚悟が定まらずにぐずめいていた時に聞こえてきた父の声のくだりからはもう圧巻!

義とは何か、武士道とは何か、そして生きるとは何か、切々と語られます。

故郷に帰りたい、家族と再び暮らしたいと願いながら叶うことが出来ずに貫一郎は自害します。

それはもう無念で無念で無念で無念で言葉では言い表せないほどでしたでしょう。

しかしラストで貫一郎のその無念の思いと息子の帰郷が相まって…鳥肌(涙)

ご存知の方もいると思いますが「永遠のゼロ」はこの作品をもとに描かれた作品(要はパクリ)と言われてます。

しかしボクからすると作品の質がもう比べ物になりません。

浅田氏の文章の方が圧倒的に質が高い!

さらに言わせてもらえばこの「壬生義士伝」と「永遠のゼロ」を比べること自体が浅田氏に失礼だと感じる。
(百田ファンの方がおられたらスミマセン…)

さらにさらに、吉村貫一郎の「生きる」と「永遠のゼロ」の宮部久蔵の「生きる」では決定的な違いがあるのに気づく。

宮部久蔵は家族のために、そして生きて帰るために戦闘から逃げるのですが、
吉村貫一郎は家族のために、そして生きて帰るために新選組に入隊し、戦に赴き、そして人を斬るのです。

この違いをもっと詳しく話し出したら恐らくとてつもない長文になるので省きますが、
正直ボクは宮部久蔵には共感出来ませんでした。

宮部久蔵の「生きる」ための行動は当時の時代背景を熟考しての本当の意味での「生きる」ための行動ではないと感じるのです。

つまり一言で言うとキャラ設定が浅い(笑)

しかし吉村貫一郎とこの作品にはとても共感する。

生きるために人を斬る。家族のために戦う。

心の内を探れば、
生きるために人を斬らざるをえない。
家族のために戦わざるをえない。

矛盾を感じながらも必死に生きて戦う貫一郎は最期になって自分の生き方が本当に正しかったか迷いを感じ…

史実をもとにしたフィクションの物語ですが、とても素晴らしい作品でした(^^)

ちょっとくどくて、ちょっと暗くて、ちょっと重たい小説ですけどネ(^^)




読書日記その318  「うまくいっている人の考え方」



  「うまくいっている人の考え方」 ジェリー・ミンチントン著

社運を賭けたプロジェクト
「バースデーケーキ配達便!」
に全身全霊をかけて取り組んでるこの時に、フラッと本屋で衝動買いしました…


もうこの手の本は過去にたくさん読んでるので、本書を読んで今さら何か思うことはないのですが、
本書を衝動買いしたということは、このプロジェクトを何とかうまくやりたいという思いの表れなのでしょう。

結局購入したことで満足してしまい、中身はそんなに目新しいことは書かれてないのでほとんど斜め読み…

スミマセン…




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ポワルのほほえみ

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ポワルのほほえみは亀田駅近くのおいしいシュークリームとロールケーキのお店です。

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